「金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿」 [本]



最近の金田一は読んでないのですが、初期金田一の犯人視点と話と聞いて初期金田一ファンの人間としては放置しておけず買っちゃいました。

タイトルと表紙通り、初期の金田一の中からピックアップされた事件の犯人の視点で、トリックが行われた際の苦労とアクシデントに見舞われた際にどう対処するかと言うのを見る作品ですが、しっかり原作を読んだ上で描いたというのが伝わってくる作品です。

収録事件になる「学園七不思議殺人事件」は、個人的な金田一TOPクラスのトラウマ(放課後の魔術師マジ怖い)なのですが、途中からなし崩し的に人を襲わざるをえなくなった時はかなり気の毒だと思ったり(元々貧乏くじ引かされた+殺す事になった人物の不運の連続でしたが)

しかも、孫までいるって……そこはちょっと後味悪い。


他には「そうそう、こんな場面あったよな~」とか、単行本のデザイン、絵柄がしっかりと元の事件の当時の絵柄で描かれていて「この頃の金田一の雰囲気が一番エ○かったよな」とか、ここまで描いた作者の頑張りが伝わってきます。

美雪にはお世話になりました。


あと一番ツボだったのが、金田一のトリックって「使える場所は限られているけど、割と現実性はある」ってイメージだったのですが、改めて見直すと「どうやったんだよ、このトリックww」と突っ込むと同時に、それを実行しようとする犯人、その犯人の苦労を突破する金田一がしっかり恐ろしい存在になっていますね。

あと作者もかなり悩んだようですが、金田一の事件って、動機がなかなかにハードで読んでて犯人を応援したくなる部分が多いのですが、その部分は描かれずに犯人の四苦八苦だけ描いて、一部の流れもギャグよりにして完全にギャグに振り切ってるのも+です。

尾ノ上が殴られたシーンって、原作だと尾ノ上が振り向いて話かけてきた時にハンマーで問答無用で殴りつけられるんですよね。


今後も単行本が出るようですが、今のトコ確定してるのが、雪夜叉と非恋湖。

個人的には「金田一少年の殺人」の足跡を残さないあのトリックの実践場面を見たいトコ。


「気になるけど原作読んでないしなぁ」という方は是非とも原作も読んでみましょう。
ギャップに戸惑うかもしれませんが、原作も当然ミステリーだけじゃなくホラー、エロ要素も混じってて小学生の頃の自分に色々与えてくれた作品でした。


ではでは。





収録事件↓








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