「かくしごと」 4巻感想。 [本]


3巻から続き、背景が少し開かされたり、後藤家に新たな家族がである犬が増えたりと変化がある巻です。


犬は、姫が引き取りたいと言い始めるも、先に引き取り手が決まってしまい、姫も二人だけで犬を飼う事を大変さを考えてしまってあきらめたような態度を取るも、3巻で登場した姫の祖父らしき人物が後藤先生に子犬を渡して、その子犬を飼い始める事に。

犬が引き取れなくなった時に、アシスタントの間でもショックが起きて、鎌倉にある倉庫から、姫らしき少女が犬と一緒にいる日本画を持ってきて、後藤先生がその少女を「姫の母親」と言い、犬は引き取った子犬の先祖で、更に描いた人間は姫の祖父に当たる人物と説明。

これで3巻で登場した人物が姫の祖父(後藤先生の奥さんの父親)と確定したわけですが、相変わらず後藤先生との間になにがあったかは不明のまま……

犬の後にピアノを家に送って「母親と同じで才能があるからいい先生を付けてやれ」と言ったり、犬も姫のために引き取らせたのでしょうが、決して姫の前に姿を現さないのが非常に気になるトコ。


本編で背景に関係するような話はこれぐらいで、あとはいつも通りのギャグ漫画で、安心して読めました。

他の漫画の有名なシーンをネタにしたり、良い感じに「分かる人には分かる」系ギャグを貫いてますが、自分の今までの漫画家生活で得た教訓などが出ていて、ギャグだけで終わらない作品になっていると思います。

正しい知識が創作の邪魔をする、アシスタントのデビューが少ない職場にはあまり人が入らない、アシスタントが○○先生のアシスタントをしている事を隠している、この辺りはやはり長く漫画家を続けてる人間ならではの視点なのでしょうね。


ギャグで一番面白かったのが「詳しくないからこそ生まれた名シーンがある」というネタで「キャプテン翼」でゴ-ルポストの上でディフェンスしようとした場面が簡単なイラストで再現されてたトコですね。


巻頭と巻末のカラーページでは、3巻で、姫が見つけた後藤先生の用意した箱から、3人親子が平凡な日常を送る漫画を見つけて、それを「詰まらないお話」と言いますが、その平凡な日常こそが一番の夢物語と姫が泣くトコで巻頭が終了。

巻末では、本編で後藤先生のアシスタントだった仰が、本屋の店員をしていて、客が「消えた漫画家」という本を買い、それの表紙に後藤先生の名前があるのですが、客が出て行った後に「それ、嘘ですよ」と言い、2巻のカラーページで出ていた、成長した姫の同級生たちの下に一子先生が現れて「良い知らせと悪い知らせがある」と言ったトコロで終了。


親子3人の平凡な話を見て泣く姫の態度、ゴシップ?系の本の記事に厳しい態度をとる仰、一子先生のお知らせと、後藤先生になにがあったのかますます気になる展開になってきました。

仰の態度からすると、世間からすれば後藤先生は消えた漫画家扱いになるような事があったのでしょうが、事実は違って、仰やアシスタント達だけが真実を知っているという感じでしょうか。

3巻で気になった台詞で、アシスタント達が「人の気持ち平気で踏みにじるぐらいじゃないと作家なんてやれない」→「逆に言うと今まで踏みにじってきたから10年以上やってこれた」という会話があったので、あまり創造はしたくないですが、後藤先生がどうしようもない事情か、何かの事情で人を裏切るような事があり、それがカラーページの話に繋がったのではないかと予想。


ただ残念な事に、話の間にあるコラムのようなトコを載せてるページに、先に進み過ぎたから次巻から引き伸ばしに入ると描かれているので、真相が明らかになるのはまだ先になりそうです。

そのページに、「かくしごと」は、一月(一話)に1週間ずつ進んで、10歳と11歳の1~2年間の物語を予定しているそうなので、完結には4~8年かかるとのコトなので、長くこの作品と付き合えるのはいいですが、結末が気になりすぎてなぁ。


5巻は11月16日(木)発売だそうです。

ではでは。


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